11月7〜9日仁淀ブルーで有名になった四国の渓谷のエメラルド色の流れと紅葉とを撮影するために、四万十川や仁淀川の上流に行ってきた。今年は高温が続き餌となる木の実が少なく、熊が里にまで降りてきているが、おそらく四国西部は熊が生息していないであろうからである。
今回初めて分かったのだが、四国を車で廻る際に気を付けておかなければならないことは、国道も含め道が狭い上に、時間規制のある通行止めなどが多く、事前に道路情報を確認して行程を考えないといけないことである。
まず最初に訪れたのは、高知道大豊インターから1時間程度の吉野川上流・瀬戸川渓谷。この渓谷は、四国の水がめといわれる早明浦ダムの上流にある。一番の見どころはアメガエリの滝で、アメガエリとは、川を遡ってきたアメゴ(アマゴのこと)も登れずに返ることから、その名前がついたと言われているそうだ。
次に訪れたのは、仁淀ブルーで有名なにこ淵。水神の化身とされる大蛇が棲む所という伝説が残っているそうです。通行止め等で少し到着時間が遅れたため、にこ淵は日陰になっていましたが、虹が現れており、幻想的な写真を撮ることができた。
この日の宿泊先は、四万十源流の渓谷にある松葉川温泉。そこに向かう途中に、四万十川に多数かかる沈下橋のひとつ一斗俵沈下橋に立ち寄った。
翌日、四国カルストを目指して四万十川を遡る。まず立ち寄ったのは、四万十川本流の最上流にかかる高樋(たかひ)沈下橋。
四国カルストに向かう途中、ハート型の穴から滝が落ちるという長沢の滝に立ち寄る。この辺りはカルスト地形であることから石灰岩が水に侵食されて、穴が空いたのだろうと推測できる。
北向きの滝なので紅葉は期待していなかったが、かろうじて紅葉のもみじが残っていた。
日本3大カルストは、山口県「秋吉台」、福岡県「平尾台」とこの「四国カルスト」であるが、そのなかで最も標高の高い(1,400m)場所にある。
快晴で、四国の山々を展望することができた。
四国カルストから車1台程度の車幅しかないところもある酷道ヨサクといわれる国道439号を通り、仁淀ブルーで有名な仁淀川上流の安居渓谷を訪れた。
四国は杉などの針葉樹も多く、紅葉の名所の渓谷といっても比較的紅葉が少ない印象であった。特に今年は気温が高い時期が長く、雨も少なかったことから、きれいな紅葉になるまでに枯れて散ってしまったと印象が強い。
有名な水晶淵に着いた時には、既に日が翳っており、きれいな仁淀ブルーの写真を撮ることができなかったが、透明で少しエメラルド色がかった渓流はとても印象的であった。
安居渓谷の下流にあるみかえりの滝。すでに落葉が進んでおり、残念な景色。
今日の宿泊先である仁淀川上流の中津渓谷へ向かう。
翌朝、中津渓谷を散策する。
渓谷の上流にある石柱。中津渓谷は非常に深く切り立った谷になっている。
石灰岩でできた地質なので、水によって削られて渓谷が形成されていることがよくわかる。
中津渓谷にある雨竜の滝。切り立った崖に流れ込む美しい滝。
水量が少なかったので静かに落ちる滝だが、雨量が多くなると一番上の岩から手前に流れ落ちる迫力のある滝に変貌する。
この渓谷のPRには荒々しい滝の写真がよく使われており、この赤黒い岩に囲まれた滝には、荒々しさがよく似合うと思う。一度撮ってみたいものだ。
最後に訪れたのは、三樽権現の滝。大きくはないが、日当たりいいと美しい滝壺を堪能できる。
この日、着いた時は火が陰っており、透き通った水が印象的であったが、日が差し込むと淵が輝き、とても幻想的できれいな写真が撮影できた。
帰り道に、ネットに出ていた高知道大豊インターすぐそばの「ひばり食堂」で名物カツ丼を食べた。
カツ丼並800円なのにカツが2枚、ボリューム凄すぎ。カツ丼ミニ400円でカツ1枚世間一般の普通盛りくらい。恐るべし、B級グルメ。