2月12日から14日、美しい冬の景色を撮るために裏磐梯高原に行ってきた。出発前の2月上旬に10年に一度といわれる最強寒波が到来し、裏磐梯高原周辺では2m程度の積雪があるため、あらかじめネットで調べた撮影ポイントに行けるかどうか不安を感じながら福島に向かった。
12日朝、福島空港に到着したら天候は晴れだったので、そのまま裏磐梯高原に向かう。まず、朝焼けの景色で有名な秋元湖の撮影ポイントである堤防やその周辺をロケハンのために訪れようとしたが、ネットに出ていた積雪時の駐車スペースもアクセスルートも除雪でできた2~3mの雪の壁のため、入ることができるような状況ではなく断念。

仕方がないので、裏磐梯観光協会で五色沼の状況を伺い、探勝路西側入口から弁天沼までを往復して撮影することにした。
人生で初めてのスノーシューでのハイキングで、新雪の上に落ちているツタアジサイの枯れ花も新鮮に感じる。母沼、柳沼、青沼、るり沼、弁天沼を撮影して回り、この日の撮影を終える。


そのあと、ロケハンのため檜原湖を車で一周して宿泊先の裏磐梯高原ホテルに向かった。道路はどこも除雪した雪の壁が2~3mあり、車を駐車する場所も、撮影する場所もなく、翌日の行動が悩ましい。
翌朝は暴風で昨夜からの新雪が舞い、吹雪状態。
日の出前の弥六沼を撮影したが、とにかく寒い。


朝食後、喜多方経由で会津若松に向かおうとしたが、新雪が舞い運転していても視界が悪く、点灯した対向車でさえホワイトアウトで見えなくなることもあり、安全のためホテルに引き返した。
午後から、昨日行かなかった五色沼の毘沙門沼に行こうとしたが、新雪が降り積もり、誰かが探勝路の道に入った踏み跡もないので、無理をせずホテルに引き返した。
夕刻、わずかのあいだ日が差したので、弥六沼で雪景色を撮影した。
積もった雪のうねりに日が差すと、光と影がつくる景色はとても美しい。

この日は結婚記念日。ブドウを乾燥させることにより糖分や果実味を凝縮させたイタリアワインと洋食でお祝い。特にホテル伝統のビーフシチューは絶品。


夜は相変わらず強風が吹き荒れ、ライトアップした弥六沼に雪が舞っていた。



翌朝も相変わらず雪と風が強いため、裏磐梯高原での撮影を諦めて、大雪の鶴ヶ城を撮影するために会津若松へ向かう。
会津若松市内は前週からの大雪で除雪が進まず、深刻な交通渋滞が発生していると聞いていたが、除雪で道幅が狭くなったところは対向車とのすれ違いに、除雪されていない裏道はスタックに注意するなど悪戦苦闘の連続であった。
鶴ヶ城入城前に、まず腹ごしらえ。
除雪が進まず臨時休業の店が多いなか、幹線道路に面した「とんかつ番番」は営業中。会津名物ソースかつ丼を食す。ネットによると、会津はソースかつ丼にキャベツを入れた最初の町だそうだ。肉厚でボリューム満点。キャベツをこぼしながらも完食。ごちそうさまぁ。


5年前の夏にも訪れた鶴ヶ城。
ここに来ると、幕末の会津藩の悲劇とその苦難を乗り越えてきた歴史に思いを馳せてしまうが、雪吊りと大雪を纏った鶴ヶ城は、そんなことを忘れさせてしまうほど美しい。